水車館の殺人/綾辻行人
古城を思わせる異形の建物。主は常に仮面をかぶり、妻は幽閉同然の美少女。「水車館」にうさんくさい客たちが集まり、惨劇が始まる。
綾辻行人の館シリーズの中で、最も趣味の領域を感じさせる作品。トリックや真相は大したことなく、綾辻氏の作品で最も意外性のない作品ではないでしょうか。
しかしながら、犯人当てのロジックはなかなかの出来で、意外性よりも論理性を重視する人にはお勧めかもしれません。
おそらく、綾辻氏が「本格ミステリは雰囲気だ」といっていた言葉の表象した作品でなかろうかと思っています。この作品の登場人物、舞台、どれをとっても一種異様なもので、この雰囲気こそが「本格ミステリ」と言いたいのかも知れません。
敢えてこの作品を2作目にもってきたのも、そういう意図があったのかしらん。
著者/訳者:綾辻 行人
出版社:講談社( 1992-03 )
定価:¥ 620
文庫 ( 357 ページ )
ISBN-10 : 4061850997
ISBN-13 : 9784061850996
wrote by 2006/01/26
