高知の山奥にある過疎化した蝶ヶ谷村。嵐による土砂崩れで、麓への一本道が塞がれ、殺人と自殺の連鎖が十人の村人たちを襲う。村を訪れていた崇、奈々たちは否応なく事件に巻きこまれ、その最中、龍馬暗殺の黒幕を決定づける手紙の存在が明らかになる。崇が、現実の悲劇と過去の悲劇の封印を解き放つ。
QEDシリーズの傑作。
この作家は個人的に好きです。
日本の歴史や宗教が訥々と語られ、日本の歴史ミステリの中では上級レベルに位置すると思います。
歴史の謎をえぐるだけでなく、物語上の現実でおきる事件も独自の感性によって構築され明かされ、良い意味でのメフィスト賞作家らしい作品といえます(つまり、京極夏彦と森博嗣の遺伝子を受け継いでいるということ)。
当作品で展開される龍馬暗殺に関する論議も、読者を飽きさせず、ぐいぐいと興味深い世界へと引き込んでくれます。
本格ミステリを楽しむというより、歴史ミステリに本格テイストを内包したものを舌で転がして味わう感覚(あたかも、上等なワインを楽しむように)に近いといえます。
おっ区の作家は論理構造が自分の思うところの一般論に照らし合わせているだけで、納得できない演繹法が多いですが、高田作品は、独自の論理構造が明確になっているので好きです。
著者/訳者:高田 崇史
出版社:講談社( 2007-03-15 )
定価:¥ 840
Amazon価格:¥ 840
文庫 ( 544 ページ )
ISBN-10 : 4062756765
ISBN-13 : 9784062756761
wrote by 2006/03/06



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