匣の中の失楽/竹本健治

ミステリマニアはご存知のとおり、日本四大ミステリ(四大奇書)といわれている作品のひとつ。ちなみに、これ以外の作品はドグラマグラ(夢野久作)、虚無への供物(中井英夫)、黒死館殺人事件(小栗虫太郎)である。

戦後かなり経ってからの作品なので(これ以外の作品は戦前や戦後間もない時の作品)、この作品を3大奇書に足してしまうのはどうかという声もあるだろう(事実、私自信も躊躇った)。
しかし、心広いミステリマニアなら、3大奇書に対するオマージュ作品と位置づけて、四大奇書として扱っていいのではないだろうか。

とにもかくにも、奇書に入れようが入れまいが、この作品は面白い!
作中作の構成で、殺されたはずの人間が作中作では生きているという設定で、しかもどちらが作中作なのかわからないようなものになっている。この意味がわからない方はこの作品をご一読してもらえれば理解できる。
密室トリックもなかなか良くできており、その密室を解き明かす過程の登場人物のやりとりがまた面白い。
まさしく、本格ミステリの王道作品といえよう。

十角館の殺人 (講談社文庫)

著者/訳者:綾辻 行人

出版社:講談社( 1991-09 )

定価:¥ 620

文庫 ( 375 ページ )

ISBN-10 : 4061849794

ISBN-13 : 9784061849792


Wrote by 2005/12/09

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